敬老の日に

俺は。母型、父型ともに

祖父母との距離感が最後まで掴めなかった。


小学生くらいの頃は

無邪気に甘えたりできたが


中学生くらいになると

どう接したらいいのかわからなくなった


なんか、気を遣ってしまう

優しくしてくれてるのは伝わるが


なぜか、どう接したらいいのかわからない




俺は祖父母からみて

可愛くない孫だったろう


今では祖父母は皆、亡くなっている


正直なところ、

亡くなった際もそんなに悲しくはなかった


そんな非情な自分が嫌に思った。


ただ、母型の祖母が亡くなったとき俺は20代前半くらいだったか


泣いた。

なぜか涙が溢れた


なぜだかわからないが

たくさん泣いた


あとでわかった


それは悲しいからじゃない


悔やんでいたからだと。

祖母に冷たく当たっていた自分を


悔やんでいたからだ

そんな自分を恥じていたのかもしれない


俺は、つくづく嫌な人間だと思う




妻は違う。

妻の祖母が亡くなったとき

妻は遠く離れた祖母の側にいてあげていた。



おばあちゃん

今日はずっと寝てたよ…



ってラインが妻からきた。


電話で話すと

妻のおばあちゃんのことが心配で心配でたまらない、

そんな気持ちがすごく伝わってきた。


妻は俺より年下だが、

それほど年が離れているわけではない


どうしてこんなに純粋に

おばあちゃんのことを想えるのだろう


俺にはわからなかった。

祖母を想う、俺には無い純粋さ。

それが羨ましいか?と言われると

正直とくに羨ましいとも思わない。


だが

には無いものを妻は持っているんだな、と感じた。




妻が普通で、

俺が普通ではないんだろう。



俺はたぶん、自分の孫に会うことはない。

というのも。この先子供を持たないつもりだから。


その選択が正しいか正しくないかは

正直わからない。



正しくないのかもしれない。

だが俺と妻は、その選択を変えることはないだろう。



俺の祖父母は

俺のことを

どう思っていたのだろうか


こんな可愛くない孫でも

もしかしたら可愛かったのだろうか?



俺がその立場になったら

少しは理解できるのかもしれないが


おそらく

そうなることはないだろう